原付バイクと風景画 16

 原付バイクと風景画 16

れていた。全裸である遥の突起した乳首とクリトリスには、それぞれに適した金メッキのクリップがはさまれており、それらを小さなチェーンが連結して首の方へとつながれていた。但し、このチェーンは距離感が良い具合に余分が無くて、乳首とクリトリスを首で天秤にしているような感じだったものだから、感触というものは絶頂を極めていた。裸体の遥は十字架の台に縛り付けられており、股は大開にされていたものだから、羞恥心は果てしなかった。そこから潮をひっきりなしに吹いている格好。なぜに潮を吹いているのかというと、高校の先輩である剛による鞭打ち刑がその根源。遥は痛いのと気持ちよいのとで、完全とアヘ顔になっていたのだ。遥はまれにみる究極のマゾヒスト。

「この変態女めが――!」

「はひぃぃぃ!」

 鞭は幾度となく遥の全身に電撃を通した。打たれるたびに潮をいきよいよく吹き出す彼女の脳裏には、破壊の先にある理性を失った雌豚そのもの。遥は豚なのだ。もはや豚でしかなかった。肛門からも汚物をまき散らす淫乱雌豚だ。そんな遥に何の遠慮もいらなかった。果てしなく鞭打ちが繰り返される。

 嗚呼ぁぁぁ! ひぐぅ(逝く)!

 遥はとうとう気を失った。そして目を覚ます。嗚呼――

 部屋の室内温度は十八度。やや冷えるが、タオルケットを掛ければちょうど良いくらいとなる。いや、布団も必要だったか? それは遥にしかわからないことだが、彼女はなにやら寝小便をした様子。体が冷え切っていたのか? などとは考えなかった。あるのは夢の中でみた潮吹きによるものだと容易判断できたからだ。嗚呼、わたし、潮を吹いたのね。脈打つ膣痙攣は事実、遥のアクメ顔を悟ったようにして連続して脈打つ。これが果たして一体何なのか、わからない。でも、わたしはマゾヒストなのだわ。とだけ呟いて見せた。なんていけない子なのでしょう。わたしは、わたしは……。遥は頭を思わず抱えた。脳裏に激痛が走ったか。脳震盪のようなゴーンゴーンとするような頭痛。

 遥は寝間着から着替えた。半そでのTシャツと短ズボン。ブラジャーはつけなかった。パンティーも着けな。なぜ? なぜ、わたしはパンティーとブラジャーをつけなかったのかしら? それはね、これからオナニーをするからよ。と、彼女は独り言をつぶやいてみせた。もちろん密室であり、遥以外に何者もいない。ここは遥の寝室である。

 彼女は喘ぎに喘いだ。くちゅくちゅと秘部の音をひっそりと部屋中に響かせながら、喘いだ。嗚呼、こんなに気持ちの良いオナニーは生まれてはじめて……。嗚呼――剛君、つよしくん。剛さん、剛さま、ごしゅじんさまぁ!嗚呼。遥は、はっとした。やだ! こんなこといけない……。清楚なヴァージンが既に性の快楽を覚えると言うのは本当に信じられないことなのだが、彼女は中学のころから、ときどきとても淫乱な夢を見ていたものだから、まさに桃源郷によって、そのまぼろしに翻弄された格好となって味を覚えていた。それはたとえば、チョコレートの匂いが嗅覚を刺激した途端に満腹を極めるのと同じような感覚である。しかしながら、もっと欲しくなるのだ。甘い甘いチョコレートが。

 膣をティッシューで拭ってからパンティーとブラをつける。そしてこんどは下着のままで床下に寝そべった。上等なベッドはおしっこでびちょびちょに濡れているから。汚らわしい。そうおもった。じぶんは汚い女なのだ。この淫乱女! もう、わたしのばかばかばかばか! そう心の中で自身に叱咤したもの。

 あいからず華道と茶道は凛とした美しさがあった。上等な着物を装って茶を回す。あるいは盆栽ばさみで茎を斜めにぱちりと切り落とす。とても上品なお嬢様だ。嗚呼、わたしったら、もうはしたないことはやめにしましょう。とは思ってみても、何せ夢の中に出てくるのだから仕方がなかった。どうしようもなかった。それが思春期というやつ。でも、こんなにもおしとやかで上品なお嬢様が、まさかSMの夢を見るだなんて、誰もが驚くでしょうね。わたしって本当はそんな願望があるのかしら? 本当にマゾヒストなの? 最近、携帯で隠し見たあのアダルトサイトがいけないのだわ。そもそも、そのまえから里美先生の喘ぎ声でわたしもオナニーをしていたじゃない。なにをいまさら。そうだ、じつはいうと里美先生は夜中にオナニーを人知れずしていた。それを知った遥ちゃんは後日、里美先生の枕下から女性用のアダルト本を発見していた。性に興味を持ったのはその時からではなかった。小学生の時の幻。元をたどればあの時から始まっていた。そう、とても純粋なセックスをしていたのだ。幻想の世界で。

 遥は浴室で朝のシャワーを浴びた。きもちよかった。頭にタオルを巻いてから浴室を出る。それはいつものこと。部屋に戻ったとき、ドライヤーで髪を乾かしながら今日の授業科目を考えていた。ええっと、昨日の晩、教科書を用意した通りだったわよね? 思考がそちらへと飛ぶ。それから剛のことを思い始めた。今日は学校に来るのかな? そしてまた、彼は午前中に来てくれるのだろうか? 弁当は一緒にとれて? などなど、色々と考える。でも、まだわたしの彼ではないものね。しかも先輩なんですもの。しかたがないわ。結論はそれ。朝食の時間になる。

 朝ごはんをおもむろに口にほうばってから家を後にした。学校への送迎は高級車。電車はときどきしか使っていない。気分転換の時などに帰りだけ電車を使ったりはしていたのだが、行きはほとんど車。原付バイクは休みの日しか乗らない。そうきめられているし校則違反を犯してまで乗ろうとは思わなかった。学校に先輩がきているかどうかは判断がつかなかった。学年が違うからだ。遥は昼休み時間になるまでとにかく勉強に集中したし、彼のことを考えたくなかった。昼食時間になる。

 彼女は自宅から弁当を持ってきていたのだが、剛先輩が気がかりで弁当屋へと寄った。ついでに炭酸飲料を購入する。コカコーラ。時々飲みたくなる清涼飲料だ。彼のバイクは停まっていた。今日は来ているのね。安どの色が芽生えた瞬間。しかし、居所がはっきりとしない。昼食は何処で食べているのかさえ知らない仲だ。それでも夢に出て、遥にオナニーをさせた。非常にもてる男。遥はとりあえず、うわさで聞いていた校舎の屋上へと向かった。いろいろと人がい。幾分、生徒の数が多いように感じた。もちろんというのは生徒たちのことを言うが、特定的なものである。カップルというやつ。遥は少しだけ恥ずかしくなった。ここはわたしと剛さんが昼食を共にする場所なのかしら? でも、こんなに人がいては気恥ずかしいものだわ。そんなことを考えていた。剛はいた。奥のほうに、ひとりでいた。彼女はいないのかしら? そんなことは考える暇もないくらいに彼の遥に対する発見は早かった。おう! 遥じゃねえか。こっちこいよ。意外に明るい剛をみて、遥はなんだか安堵感というものが湧き上がってきた。よかった、普通の人で。そうおもった。

 彼はすでに昼食を食べている最中。遥はすこしだけ挨拶みたいなことを言うと、急いで自身の弁当をひらいてほおばった。なんだ? うまそうだな。すこしくれよ。そんなこと

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