運タマギルー 21

 運タマギルー 21

り。それらが円陣を作ってギルーを囲います。それからそれから、徐々にですが円陣が狭まってきますよ。これからギルーは袋叩きにあってぼこぼこのギッチョンです。さあ、どうしたどうした。

 万事は休したかのように思えた時、小声が届きました。

 棟梁、ここから逃げて下せえ。それしか方法がございませんきに。どうかお逃げ下せえ。おねげえします。逃げてくださいな。

 次第に円陣を組んだ者ら全員で小声を発します。

 逃げておくんなまし、棟梁。

「やあ! 棟梁改めギルーよ! ここじゃ狭い! 表で勝負じゃ!」

 ギルーを囲った円陣は解放されましたよ。ギルーはしぶしぶ表へ出ます。それから用心棒たちがゆっくりと円陣を組み直そうとしたその時、ギルーはとっさに走りました。逃げたのです。

 野郎! 待ちやがれ! 

 叫びはするものの、あくまでもそれらは演技でしかありません。用心棒たちは途中で追うのをやめてから、ギルーが視界から消えるのを待っていましたよ。

 ギルーは思います。

 おまえら、おおきに。アンダー! アンダーよ! 必ずや助けてみせるからのう! 必ずや、必ずや、助けだしてみせようぞ。はあはあはあ……

「ただ今帰ったぞ……

 おや? ご主人様? ひとりですか? アンダーさんは? 家来はどうしたんです? 

 ああ……。それがじゃな……

 もしかして! 捕まってしまったのですか? 

 うむ……

 え? ほんとうですか? 

 そうじゃ、捕まってしまってのう。じゃが心配はいらん。一晩寝て、明日の夜、力ずくで迎えに行くけんの。大丈夫じゃ。

 何をおっしゃるんです! だめですよ! それじゃご主人様も捕まってしまいます。そのあとわたしにどうしろというんですか? ご主人様、おねがいです。そこまで考えてください。アンダーだけではなくてわたしもいるんですよ。

 わかっておる! じゃあ、わしにどうしろというんじゃ!

「ご主人様、おねがいです。わたしを抱いてください……

「小娘よ、それはならんぞ。女がそういうことを発するものではない」

「わたしだって女です! もう大人の女なんです。それから小娘と呼ぶのはもうやめてください! わたしにだって名前があるのですから。ベッキーって優しく呼んでくださいますか?」

「悪かったな、ベッキーよ。貴様、毛も生えておらんくせに抱かれたいのか?」

「剃毛しただけです。ほんとうはごっそり生えているんです」

 大した女じゃな。けだものの男が怖くはないのか? 

 いいえ、怖いです。でも、けれども、ご主人様はわたしをお救いになってくれたから……。わたし、あなた様に今すぐ抱かれたいのです……

 今宵はギルーにとって訳のわからない日となりそうですよ。先ほどまで必死で逃げ帰ったかと思えばご褒美付きときたもんだ。

 これには何か罠でもあるまいか? 

 ギルーは思いますが、目の前の裸体なる乙女を眺めては、理性がいっぺんに破壊されてゆくのでした。

 

 

「嗚呼――!」

 激しくもだくベッキーがそこにはいる。行為の前のペッティングというやつだ。彼女は首元から、胸、腹部、背中、股、を舌で舐め回されていた。唾液が肌を湿らすたびに鳥肌が立つ。それは身の毛がよだつというものではなくて、ただ、純粋に快楽の花園を表現しているに過ぎなかった。演じているに過ぎない。しかしながら彼女は本気。そこに遊びなど一切ない。花園はやがて清水の青い泉と化す。溢れ出る官能的な汁は丁寧にギルーの舌へと伝った。

「やれ、ベッキーよ。こんなに溢れさせてどうする?」

 嗚呼、そのつもりではないの。そんなんじゃないのよ。黙って聞いてくださいな。わたしは、わたしは、辱めを受けている人魚姫。魚のぬめりがそうであるように、わたしもまた、ヴァギナを濡らしているだけなのだわ。

状態は69になる。

「ほうれ、早くくわえ込んでくれ」

 はい、ご主人様……

 くわえ込む。ぶっといペニスを。獣のような男根を。臭いにおいのするおちんちんを、きれいに掃除して差し上げるのだ。それがベッキーによるご奉仕。ご主人様だけに従う恒例の儀式ともいえよう。彼女は口に含んでから思い切りよく唾液を含んだ。もうとまらない。とまらないの!

「嗚呼――!」

 ギルーが指を挿入した。一本入っただけでこれだ。すでにエクスタシーの頂点を極めようとしていた。あえもだく。つま先は痙攣してしまって震えたようになった。

 わたしは、わたしは、下衆にいたぶられたシンデレラ姫。嗚呼、嗚呼、と叫び狂うマゾヒストなのだわ。わたしったらとてもいけない子。

「ご主人様、そろそろ……

「ほしいのか?」

「はい……

 囲炉裏の明かりはゆらゆらとしており、薄暗い家の中で幻想的なぬくもりを演出している。その世界の中でベッキーは舞った。ギルーの裸体上で踊ったのだ。二人は完全として獣の奏者。喘ぎを道具として演奏会を開いている。

 ベッキーはとても支配されている気持。

 だってこんなに太いペニスは初めてなんですもの。威圧的で攻撃的で、それでいてごりごりしている。わたしはさいしょ、裂けちゃうんじゃないかなって心配したけれど、やっぱり赤ちゃんを出すところですものね。開発すれば開くものなのだわ。けれどもこれでわたしはもう二度と一般常識的な大きさは適さなくなった。でもでも、ご主人様はわたしにずっとご褒美を与えてくれるだろうから心配はしてないの。だってそうでしょう? わたしはもうぞっこんなのだから。

 嗚呼、マリヤ様。わたしに真の悦びを――

 仰、仏よ。ワシに漲る魂を――

 獣同士の交尾はまるで歯を食いしばった我慢比べのようなもの。どちらかが敗北を屈しなければならない。そうでなければ腰砕けに陥ってしまう。セックスとはまさに命がけのようなもの。

 ほら、むこうにザナドゥの泉があるでしょう? でもでも、あそこの水は飲めないの。一口でも飲み干してみなさいな。あなたの生気はすべて吸いとられてしまうのよ。死んでしまうの。それってごめんあそばせでしょう?

 互いのエクスタシーが激しくぶつかり合う。もう何も見えない。獣の世界はまさに真っ白そのものだった。

 いくいくいく! 

 ゆくぞゆくぞゆくぞ! 

 嗚呼――! 

 ――! 

 精子を子宮にぶちまける。子宮に精子が突き刺さる。脳天はハンマーで破壊されたようにして崩れ落ちている。いや、もろくもすべては崩れ落ちた。それは唯々、破壊の狂騒曲だったにすぎない。けれども、これはあまりにも多量のザーメン。

 すべてを受け止めるにはお腹いっぱい破裂しそうだわ。それからお掃除フェラチオをして差し上げるの。ご主人様はたいそう喜んでくれたわ。

「ベッキーよ。今夜からワシの嫁じゃけのう。ワシの妻じゃ」

「はい、ご主人様……

 翌日は二人ともに全裸のまま昼前まで寝ていた。疲れ切っていた。精魂尽きてしまったかのように全身は筋肉痛。ひどくだるかった。こんな時に栄養ドリンクでもあったらよかったのに。けれどもそんな時代の話ではないことを、この藁ぶきの屋敷から再認識したベッキーは、とりあえず力を出そうと、取り置きしている紅芋を焚いて差し上げることにした。

 今日からわたしは妻ですもの。しっかりしなきゃ。たくましく生きなきゃ。

「ベッキーよ。ワシは水くみに行ってくるでのう」

「それならわたしも一緒に!」

 いや、それには及ばん。逆に邪魔となるだけだしのう。水を汲んで運ぶには、お前の身体は細すぎるのじゃよ。肩の血肉が噴き出すばかりか、骨まで折れてしまう。なあに、力仕事はワシに任せて、おまえは芋を拾って飯の支度をしてくれるだけでいい。

 で、でも! 

 でもでもなんでも亭主の言う事を聞かんといかんぞ、ベッキー。さもなくば、痛い痛いお尻ぺんぺんのお仕置きじゃてな。わっはっはっ! 

 わ、わたし! 痛いの平気です! 

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